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  • koyama

「パワーハラスメント防止対策」の具体的なポイント

最終更新: 4月10日

前回は「パワーハラスメント防止対策」を実際に進める際の手順について書きました。今回はより具体的なポイントについて書いていこうと思います。


前回、厚生労働省のパワハラ総合情報サイト「あかるい職場応援団」にまとめられている以下のパワーハラスメント防止対策の手順をご紹介いたしました。



この中から、最初に取り組むべき3つの手順①~③について実際に取り組む際のポイントをお伝えしようと思います。


       (出典:厚生労働省「パワーハラスメント対策導入マニュアル」)



まずは①トップのメッセージをハッキリと明確に示します。パワーハラスメントは、企業のトップから全従業員が取り組む重要な会社の課題であることを明確に発信しパワーハラスメントの防止がなぜ重要なのか、その理由についても明確に伝えましょう。


「パワーハラスメント行為は許さない」「トップ自らパワーハラスメント対策に取り組む」などといった組織としての方針を示すことで、従業員からも意見が出やすくなるということも期待できます。


パワーハラスメント防止対策と聞いてイメージしやすいのは、上図②ルールを決めることでしょう。労使一体で取組を進めるために、労働協約や労使協定などでルールを明確化することが効果的です。その際ポイントとしては以下の5つです。


1. 罰則規定の適用条件や処分内容、また、相談者の不利益な取扱いの禁止などを明確に定める

2. ルールは、従業員にとって分かりやすく、できる限り具体的な内容とする

3. 就業規則などにルールを盛り込む場合には、労働組合や労働者の代表などの意見を聴く

4. 就業規則の変更の目的や意義を十分伝え、意見交換した上でルールを決める

5. 就業規則を変更した場合は、その内容の周知が義務付けられているので従業員への説明会や文書の配布などを実施する


就業規則本文中に規定を定める際には、「会社は、従業員が次条のいずれかに該当する場合は、その情状に応じ、次の区分により懲戒を行う。」のように「どんなパワーハラスメント」に対して「どんな懲戒(けん責、減給、出勤停止、解雇など)」を行うのかと具体的に決めます。厳正な対処を行うという姿勢を伝えることにもなります。


職場のパワーハラスメント防止対策を効果的に進められるように、上図③実態を把握するためのアンケート調査を早い段階で実施します。実施のポイントは以下の4つです。


1. アンケートでの実態把握は、対象者が偏ることがないように

2. より正確な実態把握や回収率向上のために、匿名での実施が効果的

3. 従業員向けの相談窓口を設置している場合は、アンケートと合わせて必ず相談窓口を紹介する

4. アンケート以外の方法として、安全管理者や産業医へヒアリングしたり、評価面接など個人面談の際に自己申告項目に入れたりと、複数の方法で行うことも有効


パワーハラスメントの有無や従業員の意識の把握に加え、パワーハラスメントについて職場で話題に上がるようになるきっかけづくりにもなります。調査手法としては、紙や電子ファイルでの実施、インターネット上で実施することもできます。特にインターネット上では、無料又は低額のアプリケーションサービスプロバイダーを利用し、簡便にアンケートを作成・実施することができます。また、アンケート調査を実施しておきながら、その後のアクションがなければ従業員に不信感を抱かせることになります。アンケート結果を公表し、分析結果に応じた取り組みを始めるなど、アンケート実施後の対応が必要です。


以上、最初に取り組むべき3つの手順に関して、ポイントをお伝えいたしました。対策に取り掛かるイメージは出来ましたか?パワーハラスメントは本人だけでなく、周囲にも意欲や生産性の低下など悪影響を及ぼします。裁判で企業が使用者としての責任を問われるということになったら、企業の社会的信用も失ってしまうことになります。早めに対策を検討することをお勧めします。

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